





作機械業界では、世界3大展示会のひとつとして有名なEMO。すでにきたるEMO2017の旅程も固まる時期を迎え、わくわくと想いを馳せる渡航者の方もいらっしゃるのではないでしょうか?
こで、工作機械業界の関係者として、業界の一大イベントに渡航される方々の重要懸案事項に、それを知りつつ何の配慮もしないというのは、不作為の作為とでもいうべき無礼ではないかとのほぼ完全な思い込みから、「EMO2017出張報告書」対策メモを作成しました。
ちろんこういった指南など余計なお世話である!というよりまったくけしからん!しかもあなた、まるでもう見てきたみたいな口ぶりじゃないの???と心証を害された方がいらっしゃったとしてももちろん無理はありません。むしろそれは当然のことであり、こちらの行為そのものは非常識はなはだしいことは完全に理解しておりまして。。。開き直りではなく、いやその、それなりの根拠がありまして・・・
れらの大中見出しは、すべて1970年代の業界専門誌が当時のEMOを総括したもの。。。(1970年と73年はハノーバー国際工作機械見本市。EMO呼称となったのは1975年から))何とコメントしたらいいのやら。。45年が経過した前回のEMO2015のそれですと言っても十分通用しそうです。ここに足りないのは、それでも10年以上前からすでに御馴染みとなった”航空機””医療”といった特定業界と、今日的な”インダストリー4.0”ぐらいです。
ちろん、これらが意味するのは、はたしてEMOの意義とは?ではなく、限られた時間で漠然とした状況下、新鮮味あふれるニュースらしいニュースも得られないという条件で、時差と格闘しつつ報告書というアウトプット義務をそれなりの体裁を整えつつ果たさなければいけないってのかよぉ・・・という現実的厳しさです。
「あのう、報告書はもちろん書くんですけど。。いや、その、ほんとに何か特別なものがあったってわけでもなくて、まぁジムトフの巨大版みたいなもので・・・この巨大さってのがさらに厄介で・・・やっぱり日本にいながらダイジェスト版でなんでもユーザーフレンドリーに見れるようになったってこと、つまり日本の良さみたいなのを改めて感じたってことはありますね正直。。もちろん良かったですよ行けて。。行かなきゃわかんないことだらけですから世の中(汗)・・」とそれはそれで正直な感想を漏らす、もしくは伏線を張ってすこしづつ免疫を与えようとしたところで、「嗚呼、行かせ甲斐がなかったなぁ」「こちらの人選ミスだっただろうか」とがっかりさせて
しまう、もしくは「朝食の分厚いベーコンをたっぷりたいらげてのんびりお昼ぐらいに会場入りしたらそりゃそうなんじゃない」「本格的ビールで、塩を払いのけてかぶりつく大型プレッツェルを15:00から流し込んでたらそりゃそうでしょ」と、場合によっては、普段ならばそうではない人物だが、異国の開放感がそうさせたのだろう、端的にいえば「怠慢」・・・もちろん魔がさしたということだろうから、大目には見るよもちろん。。普段はそうじゃないことは良く知ってるし。。。とのあらぬ嫌疑を掛けられることも。。言葉で発せられなくとも。。。。
え”インダストリー4.0”しかも”ドイツの展示会”というビッグワード繋がり、おっそうだそれを主人公にすればいいんだ!それで決まり!!としたとして、ところでそれって何??というそもそものコンセプトの説明に専門家が四苦八苦している現状を知りつつそこから説明を始めるべきなのか、共通理解を前提にした具体的なものから始めるべきなのか等々、当分は報告書で扱うものとしてはあまりにも各人の前提が違いすぎるがゆえ、欄外トピックとしては最高であるとしても、エキスパートでもないかぎり、加えて読み手が十分その読解に準備万端でもないかぎり、報告書の骨格にはまだなりえない、もしくはそれを取り上げたところで読み手の興味を維持出来るものではないような気がします。もしくは、「よくわからない流行のビッグワードでこちらの判断を混乱させて煙に巻こうとしているのだろうか?」と、裏目に出ることにもなりかねません。また、端的に説明しようとすると「それって何かめずらしいものなの?」となるのに、しっかり説明しようとすると到底一般的な報告書の目安となる分量を大幅に超えてしまい、質的にもその労力に見合うだけの喚起を読み手に与えることほぼ不可能という、つまりは相当なチャレンジになるはずです。
はり、少なくとも45年間ほぼ安定的な歴史がただちに大きく飛躍するというのはあまりにも楽観的すぎると思われますので、残念ながらEMO2017 に誰の目からみても「ありがとう。おかげで聞いたことないような刺激あるいい報告ができるよ。」といった劇的ななにかが登場するということは考えにくく「現地にいけばなんかおおきなネタはあるよ・・きっと。。大イベントだもの・・誘ってくれたオーガナイザーもそういってるし。。見る前に飛べってことさ!」という普段ならばそれなりにうまく機能する楽観的汎用コンセプトは、ことEMOに関しては、なにがしかのアウトプットが必ず期待されるビジネスパーソンであればなおさら、行動力のみを過信しすぎて油断ありかもしれません。




