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EMOをたのしもう! その@ Enjoy Show!!





2017/06/23

作機械業界では、世界3大展示会のひとつとして有名なEMO。すでにきたるEMO2017の旅程も固まる時期を迎え、わくわくと想いを馳せる渡航者の方もいらっしゃるのではないでしょうか?

さて一方、当然のことながらそれがビジネスの一環としての活動となる多くの方にとって、多少なりとも気がかりなのが帰着後の「出張報告書」作成。この出来不出来によっては、まぁそれがどうであれ、もちろんダメだしをされることはないものの、というかフランクにそうしてもらったほうがまだ良いぐらいで、まったくなんの反応もない、というのはなにかこう、特に本人的にも水増し感ただようものであったならなおさら、自分のあずかり知らぬところで、あれ読んだ?と「欠席裁判」を受けているかのような緊張感がしばらくは持続する、それはどうにかさけたいところ。。。また、このような大きなイベントの常として、極力速やかな作成および提出が望まれる、という不文律も悩ましいものです。。
現地展示会での最終日、刻々とせまる移動集合時間を横目に、報告書の体裁が気になって気になってあせってしかたない・・・という機会損失をまねく事態は未然の段取りで対策できないものでしょうか??



こで、工作機械業界の関係者として、業界の一大イベントに渡航される方々の重要懸案事項に、それを知りつつ何の配慮もしないというのは、不作為の作為とでもいうべき無礼ではないかとのほぼ完全な思い込みから、「EMO2017出張報告書」対策メモを作成しました。

これをイメージしていただき、EMOツアー最大の懸案ともいえる、この報告書たたき台をてきぱきと片付け、あとは報告書にするにはまだ早熟だったり、いろいろな意味で他者からは余計だとの印象を与えやすい個人的プロジェクトのピンポイント情報収集、ひいきのメーカーのラウンジで談笑しての人脈強化、ダメもとの行き当たりばったり冒険散策など、決して余裕があるとはいえない旅程を思い切りエンジョイしてください。



ちろんこういった指南など余計なお世話である!というよりまったくけしからん!しかもあなた、まるでもう見てきたみたいな口ぶりじゃないの???と心証を害された方がいらっしゃったとしてももちろん無理はありません。むしろそれは当然のことであり、こちらの行為そのものは非常識はなはだしいことは完全に理解しておりまして。。。開き直りではなく、いやその、それなりの根拠がありまして・・・



EMOを飾った見出しあれこれ



”きわだった新製品こそ見受けられないが、伝統的固有技術の粋を誇示”
”現実的な実利主義への転換。SHOWから商へ!”
”工作機械出品のみならず、新排ガス規制合致のなにがしエンジン展示!”
”人手対策と安全対策をいいとこ取りせよ!それは自動化促進!”
”老朽設備更新が国際競争力強化のカギ!税制面での優遇措置が急務!”
”バラエティ豊かなスモールツール。使用者の立場でアイデアの宝庫!”
”不況に学べ!過去の技術を見直し、ユーザー志向の製品開発へ!”
”知られざる地元メーカーの活力豊かな製品開発ぶりをみた!”
”少・中量生産の合理化へ照準”

”日系メーカーの存在感大!ホール中央に陣取り合戦!”



れらの大中見出しは、すべて1970年代の業界専門誌が当時のEMOを総括したもの。。。(1970年と73年はハノーバー国際工作機械見本市。EMO呼称となったのは1975年から))何とコメントしたらいいのやら。。45年が経過した前回のEMO2015のそれですと言っても十分通用しそうです。ここに足りないのは、それでも10年以上前からすでに御馴染みとなった”航空機””医療”といった特定業界と、今日的な”インダストリー4.0”ぐらいです。



  日本を追い台湾勢の躍進目立つ。新しい潮流うずまく!





45
年前??ほんとですか???本日の業界新聞の見出しですと言っても通用しそうな、45年間続くとなれば、新しいどころかもはやクラシックな潮流とさえ言えそうです。



ちろん、これらが意味するのは、はたしてEMOの意義とは?ではなく、限られた時間で漠然とした状況下、新鮮味あふれるニュースらしいニュースも得られないという条件で、時差と格闘しつつ報告書というアウトプット義務をそれなりの体裁を整えつつ果たさなければいけないってのかよぉ・・・という現実的厳しさです。

「あのう、報告書はもちろん書くんですけど。。いや、その、ほんとに何か特別なものがあったってわけでもなくて、まぁジムトフの巨大版みたいなもので・・・この巨大さってのがさらに厄介で・・・やっぱり日本にいながらダイジェスト版でなんでもユーザーフレンドリーに見れるようになったってこと、つまり日本の良さみたいなのを改めて感じたってことはありますね正直。。もちろん良かったですよ行けて。。行かなきゃわかんないことだらけですから世の中(汗)・・」とそれはそれで正直な感想を漏らす、もしくは伏線を張ってすこしづつ免疫を与えようとしたところで、「嗚呼、行かせ甲斐がなかったなぁ」「こちらの人選ミスだっただろうか」とがっかりさせて しまう、もしくは「朝食の分厚いベーコンをたっぷりたいらげてのんびりお昼ぐらいに会場入りしたらそりゃそうなんじゃない」「本格的ビールで、塩を払いのけてかぶりつく大型プレッツェルを15:00から流し込んでたらそりゃそうでしょ」と、場合によっては、普段ならばそうではない人物だが、異国の開放感がそうさせたのだろう、端的にいえば「怠慢」・・・もちろん魔がさしたということだろうから、大目には見るよもちろん。。普段はそうじゃないことは良く知ってるし。。。とのあらぬ嫌疑を掛けられることも。。言葉で発せられなくとも。。。。



え”インダストリー4.0”しかも”ドイツの展示会”というビッグワード繋がり、おっそうだそれを主人公にすればいいんだ!それで決まり!!としたとして、ところでそれって何??というそもそものコンセプトの説明に専門家が四苦八苦している現状を知りつつそこから説明を始めるべきなのか、共通理解を前提にした具体的なものから始めるべきなのか等々、当分は報告書で扱うものとしてはあまりにも各人の前提が違いすぎるがゆえ、欄外トピックとしては最高であるとしても、エキスパートでもないかぎり、加えて読み手が十分その読解に準備万端でもないかぎり、報告書の骨格にはまだなりえない、もしくはそれを取り上げたところで読み手の興味を維持出来るものではないような気がします。もしくは、「よくわからない流行のビッグワードでこちらの判断を混乱させて煙に巻こうとしているのだろうか?」と、裏目に出ることにもなりかねません。また、端的に説明しようとすると「それって何かめずらしいものなの?」となるのに、しっかり説明しようとすると到底一般的な報告書の目安となる分量を大幅に超えてしまい、質的にもその労力に見合うだけの喚起を読み手に与えることほぼ不可能という、つまりは相当なチャレンジになるはずです。




はり、少なくとも45年間ほぼ安定的な歴史がただちに大きく飛躍するというのはあまりにも楽観的すぎると思われますので、残念ながらEMO2017 に誰の目からみても「ありがとう。おかげで聞いたことないような刺激あるいい報告ができるよ。」といった劇的ななにかが登場するということは考えにくく「現地にいけばなんかおおきなネタはあるよ・・きっと。。大イベントだもの・・誘ってくれたオーガナイザーもそういってるし。。見る前に飛べってことさ!」という普段ならばそれなりにうまく機能する楽観的汎用コンセプトは、ことEMOに関しては、なにがしかのアウトプットが必ず期待されるビジネスパーソンであればなおさら、行動力のみを過信しすぎて油断ありかもしれません。

 




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