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コラム:ミクロの決死圏For a few microns more


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第5回: 弱み

なかなかコーヒーの味にうるさいスイス。そんなコーヒータイムに登場する小さなプラスチック容器に入ったミルク。スイスにも、このケースのフタ(フィルム)に植物や電車、有名人などの印刷で個別装飾されたものがあります。1990年ごろ、このミルクの装飾フタの収集がスイスで世代性別を超えた国民的な大ブームとなりました。
専用の整理ケースやファイルが販売され、コーヒーショップに残骸目当ての輩が出没、海外で現地収集にはげむスイス人もいて、レア度によっては10万円以上するものがあったようです。

このミルクのフタ(フィルム)、非常に薄い上に、非常に弱い軟体のため、カットするのが至難の技で、パンチとダイの許容隙間や輪郭形状精度は数ある工業製品のなかでもトップクラス。写真(下)のミルクのフタ用超鋼製パンチの輪郭精度は2μm、面粗さはRa0.1で、5億枚のフタを切り抜く寿命があります。

この高精度加工を達成しているのがハウザーのジグ研削盤。ハウザーからの担当者は、日本のお客様にプレゼンテーションに伺う際、手元のコーヒーに添えられたミルクを手にこの応用例を説明いたします。

あるとき「そのフタは持って帰らなくていいのか?」と聞いてみたところ、多少の沈黙の後「自分は集めなかった。ところで、なぜそれを知っている?」との返答。いまだ「自分も集めた」という人(認めた人?)に会っていませんが、全員が「なぜそれを知っている?」と聞き返します。ハウザーへ


第4回:脱出


巨大な敷地と、歴代工業製品の圧倒的展示で名を馳せるミュンヘンのドイツ博物館。その一角に小さな飛行機がひっそりと佇みます。
1981年、東西冷戦下の東ドイツの5人の家族が、飛行機を自作して国境を越え西側へ亡命することを試みます。秘密裏でありながらも翼や胴体といった機体は完成。しかし、「離陸」のための助走に必要なものはつくれず、試行錯誤の末、写真右側に見える実用オートバイ、MZの250CC2ストロークエンジン(翼の裏にあるプロペラを駆動)とそのタイヤを移植することで、完成させました。はたして、オートバイ飛行機は飛ぶのか?彼らの望みはどうなったか?


時は変わり、アメリカNASAは火星に探査用ロボットを送り込みます。ここでの問題はエンジンでもタイヤでもなく「マルチファイバー光ケーブルコネクター」。探検調査にとって要となる火星でのデータ通信には特殊な形状と精度を要求する光ケーブルが必要不可欠であり、50μmの小径で、かつ2μmの形状公差が要求されました。その光ケーブルコネクターの製造を担ったのはスイスのDIAMOND SA社。彼らの拠り所はSARIX社の放電加工機。微細放電加工のパイオニアとしてのSARIXの加工技術は、無事火星の探査を成功させます。

一方の、東ドイツオートバイ飛行機の挑戦は、亡命飛行の前日に全員が逮捕されるという幕切れとなり、その技術的証明は果たされないまま、博物館に佇むこととなります。
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