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「鉄のカーテン」の向こう Eyes Only these were


2017/05/29

メモ:工作機械ノスタルジー

1980年代まで、科学技術の発展指標として参考とされ、また好奇の対象でもあった「鉄のカーテン」に隠された東側の工作機械業界。当時をしのばせるモノを拾い上げる。

バッジ

ビエト。徒弟、すなわち学生として技能習得のために企業へ就労する制度はソビエトにも存在。優秀な技能を認められた生徒を称えたバッジ。


展示会ポスター

1981年 チェコスロバキア。工作機械展示会プロモーション用ポスター。東側にはめずらしく抽象的なデザインであることはしっかり伝えつつ、それとなく具体的なマシンパーツを挿入し「万人に理解可能なデザイン」が好まれた当時の空気への配慮が伺える。いろいろな時代の制約をかいくぐって自身の創造力をアピールしていたデザイナーの創意工夫に敬服しつつ、現在でも十分、というより相当アヴァンギャルドでクールであることに絶句する。

ビエト。1984年。”金属加工'84”展示会のソビエトブース用ロゴ。このままポスターとしても通用しそうなほどに、”USSR”よりも、キリル文字による略”CCCP"が、ロゴデザインへの適合度は高いか?


ピン

ーゴスラビア。大型機械メーカーZDAZ社の30周年記念ノベルティ。1981年。東欧の習慣であるカレンダーをかねており、季節ごとにタイプを換えて身につけるピン。


マイセン”白”メダル

ドイツ。1981年。現在スイスのSTARRAG HECKERT社のHECKERT部門は、1997年にスイスSTARRAG社に買収されるまで、東ドイツ カール=マルクス=シュタット県(現在のケムニッツ市)にあり、1951年に35の工作機械メーカーを集約して”FRITZ HECKERT”コンビナートとして活動。当時コンビナート全体で27,400名の労働者を擁し、80%以上を輸出し外貨を獲得。その功績を称えたマイセン陶磁器白メダル。


静的精度検査表

スクワの機械商社に相当する機関が1984年に発行の、ヒザ型フライス盤の静的精度検査表。国外向けであるゆえかどうかは不明だが英文表記スタイル。
ビエト時代から現在もつづくGost規格(国家標準規格)に準拠した精度検査方法。テーブルの平面を測定。文書レイアウトや検査内容、許容値など東西間にはほとんど違いはなかった様子。この後も評価項目が数ページにわたり続くが割愛。


マシン・カタログ


盤。ソビエト。工作機械を上から捉えた構図は所を問わずめずらしく、ましてや現代のフルカバー全盛時代ではもはや何も伝わらずありえない。斜めの配置が動的かつ対照的に静的な抑えた寒色とあいまって機能性とクールさをうまく伝えている。。


ンガリー。プロファイルグラインダー。英語表記。特に1960年代にアルゼンチンなど南アメリカや、スウェーデンなど中立政策的な諸国へむけて積極的に輸出された。



ェコスロヴァキア。1967年。円筒歯車加工機のラインナップが充実のTOS。ホブ盤、シェービング盤。東側ブロック編入前、たどればオーストリア・ハンガリー帝国時代より、同地域は工業地帯として第一級の確たる名声を得ており、東西冷戦時代においても、工業製品分野では工作機械に限らず競争力があった。


プレート

シンツールストリート、「工作機械大通り」なる街路案内。ソビエト。当時は、卓越したなんらかの功績に対し政府側からの表彰制度があり代表的なものが街路への記銘。「卓越した工作機械にかかわる達成」とはどのようなものか??生産数量だったか?ブレークスルーであったか?



人に理解可能・・。ソビエト。ドクロマークは子供むけ商品で万国とわずポピュラー、意外にも親近感を醸し出すものだが・・・これでは、表現に遠慮がなさすぎて警戒喚起どころか、ただちに失礼しますとの逃げ足が聞こえてきそうだ。。。


ペナント

越したマシン・オペレーションに対して与えられたペナント・タペストリー。勲章の一種。ソビエト。


ェコスロバキア。西側諸国を退け、1977年のモンテカルロラリー優勝の栄光も名高い現在でも自動車メーカーとして高い認知のSKODA社の1980年代当時の宣伝用ペナント。自動車メーカーとしてだけでなく、ディーゼル内燃機(左)、工作機械メーカー(右)その他重工業分野を中心に大規模に活動し、現在も国際競争力を維持。


労務啓発ポスター

ッドで眠る旋盤工。なるほどベッドだからそれは旋盤でなければならず・・・一方、フライスはベッドではなくテーブルなので、フライス工は眠らずといったかどうかはわからないにせよ、”Work Hard”と皆を激励。ソビエト。


済的に!。。ソビエト。爪に染みこんだオイルまで遠慮なく写実された、これこそエンジニア、といった無骨さと几帳面さをあわせ持った手、状況と目的を物語るノギスと鉛筆、アバカスとよばれる算盤。。。説明的・論理的だが、整然としたクールさをまとわず、あくまでも行動への啓発をうながすべく、力強く主張する色使いでまぶしく迫りくる。


少を問わずに節約しよう!ソビエト。1987年となれば改革開放路線、ペレストロイカの最中。従来のリアリズム路線も、行動を促す迫力重視からアイコン風味のユーモラス路線へ変化の兆し。だが、メカメカしく精悍な旋盤の全景、ノコ歯状まで描きこまれた切粉、つるりとしたボタンの質感と色がいかにもな電卓と登場アイテムがシビアな現実をやさしく物語り、あいかわらず一切の解釈に紛れの余地なし。


ビジネスノベルティ

1974年にモスクワの機関が発行のカードタイプ・カレンダー。歯車とベアリング球という、現在も普遍的に用いられる機械工業のアイコン。点画による表現は独特のリアリズムを放つ。一方、カレンダー日付は縦書き、さらに左から右に読むという日本語の語順とも異なる独自の配列。


デザイン

ービングを促すポスター。ソビエト。そのメッセージを最小の要素で見事に伝達。通貨という絶対的な存在感と意味をもつアイテムを登場させることを中和するためか、アクがつよくなりすぎないようにすっきりとシンプルにまとめてバランスをとっている。
となりは1975年の、自動車メーカーモスクヴィッチのメリディアンという試作車。イタリアの工業デザインの巨匠、ジウジアーロに憧れる気鋭のソビエト青年デザイナーによるものだが、そのアヴァンギャルドなデザインに周囲から猛反発にあってお蔵入りとなった。


切手

1966年発行。東ドイツの切手。NCデータが従来の紙テープ、パンチカードから、コンピュータによるCNCに移行したことを表現したもの?ミリングマシンとのナイスコンビ。1960年代は西側でもCNCへの移行期であり、技術革新のペースは東西ほぼ同調していたことがうかがい知れる。


じく東ドイツ。左は1967年発行のライプツィヒでの展示会記念。当時のカール・ツァイス・イエナの製品とロゴ。宇宙開発で先行した東側のイメージをさりげなく挿絵で反映か?
右は1980年。時を経て、節電を啓発しつつも、あまりシリアスさを醸し出さないような配慮もあってか(?)ユーモラスに訴求。



1965年 ソビエト。おなじくNC工作機械の製造を記念。象徴的なATCツールポッドがさりげなく技術革新を誇っているが、よくみると各モジュールの位置関係がちぐはぐ。しかしそれが違和感やミスマッチとなっておらずどことなく楽しく、素直に進歩を喜んでいるムードが伝わってくる。

ピンバッチ

ベルティ?マシンそのもののデザインにNCマシンの名が誇らしい。WMWは東ドイツの工作機械取扱機関。旧東側の体制では、デザイン一般のコンセプトとして抽象的なものではなく、だれからも理解可能な具体的なものそのものを表現するリアリズムに溢れるものが好まれた。



ドイツ エアフルト市で開催の展示会記念。やはりデザインは鍛造プレスそのもので、解釈にまぎれのない優等生デザイン。


ェコスロバキア。ブルノ市で開催された1955年の機械技術展示会記念。
同じ具体的デザインでも、ハンドルをモチーフというのがヒネリ。たしかにマシン操作ハンドルか?蒸気バルブ開閉ハンドルか?と各人の解釈に幅を残し、これでけっこうなチャレンジだったのかもしれない。


ーランド。 Frezark Pruszkowのノベルティバッヂ。ミリングマシンメーカー。いまや目にすることも少なくなった横型フライスカッターをモチーフ。
 

バナースペース

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