2018年12月10日 工作機械のプロモーション、商談の受注活動にたずさわる者にとって、いちばんの悩みが「マシンの特徴」をつかんで優位性を示すこと。。よほどの幸運か偶然かなにかのいたずらで「ほぼ独占(寡占)状態」でもない限り、それが客観的か主観的かはまったく別として「比較」というふるい分けをクリアし、かならず「候補の中でいちばん」とならなければならない、という非情さ。。。その過酷さたるや、かの万国国際スポーツ競技大会でさえ、2番目か3番目ぐらいまではなにがしかの勲章が期待できるのであり、つまり口のわるい輩に言わせると受注活動というものは「万年2位であればむしろ不参加のほうが経済的でえらい…」というのですから、受注という使命は、それはそれはかなり徹底的に非情なものです。 さて、そうなりますと、プロモーション側の社内機能として決して気を抜けないのは「マシン・デザイン」。もちろん遅かれ早かれ、顧客内での比較プロセスにおいては「メンテナンス網」の拡充ぶりなど会社資産的なボリューム、価格設定への態度、実績など総合的なマトリックス・レポートの項目が埋められることとなっていくのですが、なんといっても「マシン・デザイン」での優位性が認められれば、その他の項目で秀でることが無理であっても、なんとか辛くも1着でゴールできるかもしれない…。たとえ紙1枚の差でも。。「それでもしょせん決定的じゃないでしょ」とのFAQカウンターも、それが着想とか独創性、つまり「無料(タダ)」なのですから、最後の正解者には100万点のような「ところで費用対効果は?」のダメ押し浴びせも効かず、ひやかしや揶揄もそこまでです。 工作機械の品質が語られる時、どうしても「製造上」のなにがし、工場にそびえる見事なマザー・マシン群、シニア技能者の貫禄ある顔の年輪、あどけなくも頼もしい、うら若きまたは紅顔の見習いティーン・エイジャーなど「目にみえるもの」、直接手を下す現場のありようで判断が下される、または下してもらおうとする傾向が強いようです。もしくは「加工アプリケーション」、特定業界での特定ワークでの「実績」。。このあたりはほとんど「使いこなし」の範疇となって、マシン固有の絶対パフォーマンスこそが決定的となる「光学系」のような、とにもかくにも達成精度がストレッチされることが宿命でないかぎり、その他においてはマシンそのもののプロモーションとしてはどこか多用ないしは拡張されすぎている感もあります。 ともかく、それはあくまでも「デザイン」以後のプロセス。もちろんそのありようの加減は、デザインが品質に転換される局面において重要ではありますが、全体像ではありません。 さて、現在どのようなデザインの工作機械がありそうでしょうか。その前に、「工作機械のデザイン」についての業界の感度はどのようなものでしょうか。
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